2010年8月10日火曜日

会社人から社会人へ、僕が会社を辞めた理由


先月、会社を退職して約3週間。知り合いからは「なんで?」という質問がひっきりなしなので理由について説明する。

ざっくり言うと、ソーシャル技術の発展により個人の情報発信とフィードバックが容易になったので、会社のためのローカルノウハウを蓄え上司からの評価を高める事に時間を割くより、自身の興味の対象について専門的に研究し、その成果を社会に対して情報発信し、社会からの認知度と評価を高めたほうが長期的に見ればリスクも少ないと考えたから。


有名でスキルもあってコネもあって資金もあって、という状況ではないが、幸いにしてインターネットビジネスに関して一定の専門性を身につけたと自負しているので、その理解に基づいてストレートに仕事をしていこうと考えている。


興味の対象は「ソーシャルグラフとソーシャルイノベーション」

現在、インターネット業界はソーシャルメディアに関する情報が錯綜しているものの、この分野は本当に未発達で、ピンぼけした記事やオピニオンを良く見かける。その理由の多くが、プレイヤーの多くが年齢的に成熟していて、テクノロジーは理解できても、新しい価値観やライフスタイルを受け入れることができないからだと考えている。新しい価値観を持った20代の若い世代を中心に共に活動しつつ、啓蒙活動をしながら社会変革を行っていきたいと思う。

今後、具体的には以下のような活動を予定している

①ソーシャルグラフを自在に操る方法の研究

mixiやFacebook、twitterなどのソーシャルメディアが保有するソーシャルグラフは、現実のそれを正しく記述していない。例えばモノや概念を取り込むことができないし、ネットワークを均質なものとして扱っていて、強度(ベクトル)や性質(カラー)について表現できていない。自身のある目的を達成するための手段として、保有するソーシャルグラフに対する最適化された応答について研究したい。例えば、自身の中で満足度が低い欲求(恋愛、社会性、知的好奇心など)に対してどのようなモノや概念やヒトにアプローチし、距離を置くのか、応答内容はどうするのかといった事についてアルゴリズム化したい。
幸いにして、ソーシャルメディアのデータポータビリティにより自身でデータを収集する必要が無いので研究しやすい環境にある。

とはいえ食い扶持も必要なので適当にマーケコンサルしたり講演したり執筆したりサービス作ったりしようと思う。
何か頼みたい方はご連絡を→@sarutando

②アナログなソーシャルグラフの収集

ソーシャルグラフに取り込むには、様々な情報をデジタル化し、インデックスを貼っていく必要がある。デジタル上のソーシャルグラフの欠損情報を集取し、より現実に即したソーシャルグラフを作りたいと考えている。

これについては事業化して行っていく予定。詳細は企画中。

③ソーシャル×ソーシャルの啓蒙活動

ソーシャルメディアはソーシャルイノベーションと相性が良い。端的に言えばバイラルを生み出すのは利益ではなく共感なので、共感を得やすい活動が最もスケールする。構造的には、各ノードに対する相互作用を視覚化できるのでいわゆる資本主義的な利己的な利益確保は困難になり、より社会主義(全体主義)的な行動が生存戦略として適切になる。これまでの社会主義と違うのは国家や組織のような枠組みを持たず、「自分」と「自分以外」との関係性を最適化する「新社会主義」ともいえる新しい社会構造が形成されると予想する。

これについてはすでに活動を行っている社会起業家などと連携して行っていこうと考えている。

そんな感じ。
sarutandoにアポを取りたくなったら twitter上で@sarutando宛に連絡くれれば何か答えます。